ある人のFIRE日記

日々思ったことを書いていくだけのブログ

とても暑かった2018年の夏(10)

 

転職先の企業Bにおける初出勤日は、2018年9月3日、月曜日だった。

 

 

出社先は企業Bの本社。

そこで中途採用者の全体研修が行われることになっていた。

 

 

 

 

朝、通勤電車に乗って、その本社の最寄駅に向かう。

駅を降りると、企業Bの社員の人たちなのだろう、駅から本社のある方向に歩いていく人の列ができていた。私はその列の中に紛れるようにして歩きはじめる。

 

出社初日は当然、まだ社員証は持っていない。

企業Bの社員が正門のゲートに社員証をかざして中に入っていくのに対して、私は正門の隣に設けられている受付に向かった。そして

「九月一日に入社した◯◯です」

と告げた。受付にはすでに中途採用者の話はいっているようで、受付の担当者はリストを見ながら私の名前を確認して、臨時の通行証を差し出してきた。

 

 

 

 

企業Bの本社では、広い敷地の中にいくつかのビルが隣接するように立っていた。

中途採用の全体研修が行われるのは◯棟だったはず・・・」

私は事前に案内として送られてきた書類を頭に思い浮かべながら、その研修が行われる棟を目指した。

 

その棟は敷地の隅に設けられた、すこし年季の入った建物だった。ちょっとした研修用の建物になっているようだった。

 

 

私はその建物の中に入る。

そして案内に記載されている階に上がる。

 

 

エレベーターを降りると、

中途採用者全体研修」

という貼り紙が、ある一室の前に張り出されていた。そしてその部屋の前には小さな机が置かれていた。

 

私がその机の前に立つと、机の上には一枚の紙が置かれている。どうやらこれが出席簿になるようだ。私は自分の名前の横に丸印をつけてから部屋の中に入った。

 

 

 

その部屋には、すでに何人かの人たちが席についていた。

 

確か、私も入れて六人だった気がする。

 

彼らは全て私と同じように2018年、九月一日付で企業Bに中途入社した人たちだった。中途入社した私には、もはや同期と呼べる人たちはこの会社にはいない。だけど、ある意味では彼らが私にとっての新しい同期でもあった。

 

彼らは皆、きっちりと上下のスーツを着ていた。

 

 

 

半袖のYシャツ姿だったのは、私だけだった。

 

 

 

 

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