自分がやりたいと思えること、そして自分が得意なこと。
それが仕事に結びつき、その仕事の結果として大きな成果を収める。
この本の登場人物であるトム・カリンスキーは、そのような働き方をしていた。
私もそのような生き方をしたいと願っていたけど、それを「会社」という枠組みの中で実現させることは出来なかった。
だけど、私はそれでも構わないと思っていた。
人間には向き不向きはある。
「会社」という枠組みの中でうまく生きられない人間はいる。
多くの人はその中でも何とか折り合いを付けて「会社」で働き続けているのだろうけど、私はそのような生き方が嫌で嫌でたまらなかった。
「会社」で私の理想とする働き方が見つからないのであれば、それ以外の場所で見つければいい。そう考えていた。
別に余力を残して生きたいとは思ってはいなかった。
毎日何もせずに安楽に過ごしたいとも思ってはいなかった。
今までの人生において、大きな達成感を感じた瞬間を思い出してみると、次の二つの条件が合わさった時に、それが実現したと思う。
一つは、私のやりたいこと、私の得意なことをすること。
そしてもう一つは、自分の能力の限界ギリギリまで努力し、挑戦すること。
自分のやりたいことをするだけでは不十分であり、また、自分が不得意なところで「限界ギリギリ」を要求されるような働き方をしていたら、その先には破滅しか無い。
私はそう信じていた。