習慣の中に組み込んでいる、もう一つの運動が、
「一日一回は外に出て、外を歩く」
というものだった。
基本的には午後の時間を使って歩いている。
例えば食料品や日用雑貨などで買う必要があるものがある場合は、それを買いに行くために外に出る。
その店に直接行ってしまうと歩く距離も短くなってしまうので、途中少し遠回りをして、公園や本屋を巡った後にその店に行く。そうすれば、「買い物」という目的と「運動」という目的を二つ組み合わせることができる。
特に買い物などの用事がない場合は、純粋に街中を歩き続けた。
私自身は見知らぬ街を歩くことが好きだったので、なるべくまだ通ったことのない道を歩くようにしていた。
この川崎に引っ越してきて5年が経つのだけど、家の近くでもまだ歩いたことのない道はたくさんあった。
そのような道を歩いていると、
「ここにこんな店があるんだ」
であったり、
「ここの通路を抜けると、あそこに出るんだ」
というようなちょっとした発見があった。
そのような「ちょっとした発見」も私は好きだった。
時間としては30分から1時間くらい。
距離としては2kmから3kmくらい。
それを毎日歩く。
ただ、雨の日は外に出ない。
会社員だった頃は雨だろうが雪だろうが関係なく、出勤のために外に出なければならなかったのだけど、会社という枠組みから離れた今、雨の中、外に出るつもりはなかった。
そんな日は、ベランダに出て、雨の中の街を見下ろしながらそこで少し歩いたりはしていた。
だけど風が強い日は、屋根のあるベランダでも雨が吹き込んでくるので、一歩も外には出なかった。
そんな日は「外を歩いていない」ということで少し運動不足のような感覚があるのだけど、会社を辞めてからの約4ヶ月間、そのような日もそれほど多くはなかった。