ある人のFIRE日記

日々思ったことを書いていくだけのブログ

とても暑かった2018年の夏(1)

 

今から約5年半前、2018年9月に、私は生まれて初めての「転職」を経験した。

 

 

それまでの私は新卒で入社した企業Aで製品開発を行ってきており、2018年に同じく国内メーカーであった企業Bに転職した。企業Aでやってきたのと同じように、新製品の製品開発を行うことになっていた。

 

 

 

 

 

企業Aでの最終出社日は2018年8月10日、金曜日だった。

来週から一週間の夏季休暇に入るということで、会社の中は少し浮足立ったような空気だった。

 

今でもその日のことは覚えている。

 

 

その当日は、居室の机はすっかりと片付けてしまって、それまでお世話になって人たちに簡単な挨拶回りをしていた。また、昼休み明けの昼礼で、私から部門全体への挨拶をすることになっていた。

 

そこでどのような話をしたかは詳細は忘れてしまったのだけど、確か、

「進む方向を変えたいと思い、転職することにしました」

そんなことを話した気がする。

 

私の所属していた部署には私が会社を辞めることは事前に伝えられていたので、その挨拶の後に何か言葉をかけられることもなかった。ただ、隣の部署でそれまで仕事を一緒にしてきた人に、

「辞めるんですね」

と、まだ私の退職を知らなかったのか、そう声をかけられた。

 

私は、

「はい、そうですね」

とだけ答えた。

 

 

 

終業時間がやってくると、私はまだ会社に残って仕事をしている人たちに簡単に会釈をして、私の送別会が開かれることになっている最寄駅の居酒屋に向かった。

そのような飲み会の場は私は嫌で嫌で仕方がなかったのでいつも欠席をしていたのだけど、さすがに自分の送別会を欠席するわけにもいかなかった。

 

その送別会では、

「辞めて、どこにいくんですか?」

と聞いてくる人も何人かはいたのだけど、私は、

「具体的な名前は言えないです」

と答え続けた。

 

 

 

その送別会がやっと終わり、私はその居酒屋の外に出た。

特に二次会の話も出ることもなく、その場で解散になった。

 

その最寄駅から家までは4kmくらいはあって、いつもは自転車で通勤していた。だけどその日はお酒を飲むということもあって、自転車ではなくバスで出勤していた。

 

もともとはその日の夜もバスで家に帰るつもりだったのだけど、

「今日が、あんなにも苦しかった企業Aでの日々の最後の日だ、せっかくだから歩いて帰ろう」

と思い直して、バス停をそのまま素通りして歩き出した。

 

 

 

 

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