或る人のFIRE日記

日々思ったことを書いていくだけのブログ

時間を気にせずに病院の予約を入れられるのもFIRE生活の利点だった(1)

 

昨日は夕方から歯医者に行っていた。

 

数日前から悩まされていた鼻水も症状は改善に向かっている。どうやらアレルギー性鼻炎というよりは、季節の移り変わり時期で体調を崩していただけらしい。とりあえず歯医者の日までに鼻水が止まってくれて本当に良かった。

 

 

 

歯医者の予約は午後5時半からだった。

会社勤めの頃は、平日のその時間に歯医者に行くことなんて無理だった。何とか午後5時の就業時間のあとに残業もせずに会社を出たとしても、作業着から私服への着替え時間、駅での電車の待ち時間などを考えるとどうしても午後5時半は超えてしまう。

 

平日、時間を気にせずに病院の予約を入れられるのもFIRE生活の利点だった。

 

 

 

その歯科医院は川崎に引っ越してきてからずっと利用している医院で、院長は40歳くらいの若い人だが、人当たりもよく作業も丁寧なのでそこについては不満はない。虫歯の治療として歯科医院に行くことが多い私の行きつけの医院となっていた。

 

平日夕方ということなのか、その時間帯に行くと、たいてい他に患者はいなかった。

こんなに患者がいなくて医院はやっていけるのか、そんな心配をしてしまうほど医院の中はがらんとしている。日によっては歯科助手もいなくて、その院長だけのときもあった。ただ、患者としては待ち時間がまったくなかったので、その点では良かった。

 

 

 

「前回治療した歯は痛みなどは出ましたか?」

治療台に座った私に、院長が訪ねてくる。

 

「前回治療した歯は問題ないのですが、実は数日前に左上の歯が欠けてしまいまして……」

 

実は、4日ほど前に食事中にガリッと何か硬いものを噛んだかと思って口の外に出すと、歯の一部だったということがあったのだ。その歯は以前虫歯の治療をしていた歯で、上側を削って金属が詰められていた。その治療した箇所を起点として一部歯が欠けてしまったのだ。それによって金属の詰め物の鋭利に尖った部分がむき出しになってしまい、食事中などにその角が口の中で刺さって痛かった。

 

「なるほど、見てみましょう。左上のどこの歯ですか?」

 

「前側です」

 

私は口を大きく開いた。

 

 

 

 

 

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